東日本大震災時に売れ残った辛ラーメン。今回は?
辛ラーメンとは
韓国の食品メーカー農心で製造されているインスタントラーメンで、1986年に発売されるやいなや辛いラーメン旋風を巻き起こしました。農心は韓国のインスタントラーメン市場で70%以上のシェアを握っており、日本でいえば日清食品と東洋水産(マルちゃん)を合わせたシェより大きいガリバー企業です。
日本でも好きな人は好きなのですが、私の口には合わなかった。辛さの奥に出汁の奥深さや野菜の甘みを求めたいタイプなので、辛ラーメンは文字通り辛いだけのスープという印象を持っています。
東日本大震災では物流の破綻と買い占めによる物不足が深刻化する中、辛ラーメンだけ売れ残る姿があちこちで見られました。大網のミニストップでも同じ状況だったのを覚えています。
緊急事態宣言前日となった4月6日夜、辛ラーメンは?
まずは袋麺
売れ残ってらっしゃるー!
しかも棚の位置ー!
他のラーメンはどうかと言いますと、こんな感じ。
奥で残っているのは豚骨ラーメンです。これは関東なので仕方ない。関東民は醤油や味噌は好きですけど純粋な豚骨ラーメンは苦手な人も多い。家系のような「豚骨醤油」なら大好きなんですけどね・・・・・・。
続いてカップ麺
売れ残ってらっしゃるー!
しかも2種類もー!
手前は辛キムチラーメン、左隣は辛ラーメン。さらに、陳列を放棄したのかダンボールまで3箱放置されてますわ。どんだけ仕入れちゃったんだよ。
なぜ辛ラーメンはいつも売れ残るのか
日本で売れてないから、とも言いきれません。
価格コムのランキングでは上位どころか下位にすら顔を出しませんけど、全く売れないなら商品を仕入れませんよさすがに。特にコンビニの棚割はメーカーが死闘を繰り広げて確保する舞台ですから、売れなければ弾かれます。
もっとも「なぜ辛ラーメンは災害時に売れ残るのか」という統計などあるはずもなく、憶測で語るしかありません。憶測で語るとするならば、
・・・・・・まあ、災害用の備蓄に辛いラーメンは行かないよね
辛いラーメンは嗜好品にあたりますし、そもそも子供へは食べさせようと思わないでしょう。備蓄用ならなおさら、みんなで食べられるもの、定番中の定番であるサッポロ一番あたりを手に取ります。実際、我が家も「普通のカップヌードル」を1ケース買いました。
災害用の備蓄だからこそ、誰でも食べられるものを選ぶ。仮に残ったとしても普段使いできるものを選ぶ。だから辛ラーメンはここ一番で売れ残り、話題になってしまうんじゃないかな。
そもそもカップラーメンのライフサイクルは一部のド定番商品を除き極めて短く、1年で9割が消えると言われます。辛ラーメンは東日本大震災から9年経とうとしてるのにまだ陳列されているのですから立派でしょう。
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