外国人は日本株を手放していた! なぜ日経平均は下がらないの?
外国人投資家は売り一辺倒
昨年は日本株を買いまくっていた外国人投資家ですが、今年に入り手放し始め、3月からは強烈な売り浴びせをしています。
昨年末までの株高は外国人投資家の買い越しによるものでした。消費税増税の影響が顕著に出始めた年末から買いの勢いは止まり、年始からは売りに転じます。そして3月。なんと2兆1,891億円もの売り越しとなったのです。単月でここまで売り浴びせられることは滅多にありません。
これは日本を見限ったというよりも、手元の流動性(現金)を持っておきたいがゆえですね。
なぜか日経平均株価は堅調
3月は世界同時株安だったので仕方ないとはいえ、それ以外の月は外国人の売りにも関わらず日経平均株価は堅調なんですよ。
日経平均を上げてるのは日銀か?
私に大損させてるのは誰なのか。
日銀? やはり日銀なの?
私から日本銀行券を奪ってるのは日本銀行なの??
実際、日銀はETF(上場企業投資信託)やREIT(不動産投資信託)を買って株価や不動産価格を買い支えています。その規模はこんな感じ。
日本銀行さん、3月のお買い上げ状況
なんと1兆5,232億円も買ってる。
外国人の2兆1,891億円ですから、そのうち70%を日銀が買い受けた格好ですね。
日本銀行さん、4月のお買い上げ状況
なんで1,202億円ずつなのかは知りませんけど、10回で1兆2,020億円も買ってる。
日本銀行さん、5月のお買い上げ状況
日銀の買いは止まらず、5月も4,220億円購入しています。
これって実は問題大きくて、彼らの購入するのは投資信託ですから上場企業の株価のみを支える。苦しみのドン底にいる中小企業への恩恵は少ないんです。
日銀以外にも日本株を買ってる主体があった
日銀以外で日本株を買っている主体はどこか。
それは「個人」。
外国人が買いまくっていた昨年は売りまくっており、逆に外国人が売りまくってる今年は買いまくってる。
その傾向は5月も続いています。
下がった株をヒャッホーゥと買いまくってる個人投資家の姿、想像いただけましたでしょうか。
日本人の金融資産は本当に凄まじくて、日銀のアシストを受けてリアルに日本の株式市場を支えきってしまう勢いです。そりゃ下がらんわなぁ。
事業法人も日本株を買っていますが、これはほぼ自社株買いです
では個人(私)の収支を見てみましょう
4月の個人的な損失
4月に暴落して日経平均15,000円以下になると予想し、ダブルインバースを買って大損をしたのが私です。(注:ダブルインバースとは、日経平均の下落で儲かる銘柄)
5月の個人的な損失
さらに5月、GW明けから大暴落をすると予想してダブルインバースを買い込んで損失を上乗せしたのが私なのです。
1月~5月の通算成績
ついでだから晒してしまいますけど、今年の通算成績はこちら。
死屍累々
何度か±0まで戻したんですよ。でも最終的にはダメだったなぁ。昨年、一昨年と「外国人の売買動向」を追いかける形で利益を取ってきたので、今年の動きは本当に信じられません。株に投じられる資金は細っており、もはや今年中の挽回は難しい。
根本的に向いてないなと思わされますな!
パチンコ打てたらここまで損せずに済んだでしょうに、株は自宅で簡単に取引しやすすぎるんですよ。これこそギャンブルですやん。パチンコ以上に負けますやん。よし規制しよう、パチンコより射幸性を下げよう。証券会社は依存症対策に取り組め!ちくしょう!
今後の日経平均株価はどうなる?
一つ疑問なのは、日銀は3兆円以上も買ったETFをどうするのかということ。すぐに売却するとは思えないし、そもそも売却するのかどうかも分からない。いずれにせよ今の局面で直接市場で売却する可能性は極めて低いでしょう。少なくとも世界経済が安定するまではそのまま保有するでしょうし、年金資産として超長期保有する可能性も高い。
だとするならば、外国人投資家が戻ってきたらそのまま日経平均は3万円台を突破する勢いで上がる可能性すらあります。その過程で個人投資家は利益を確定させ(売却し)つつ、不動産や商品を購入して資産形成のウィングを広げる。
こうやって完成するのが本物のバブルです。
投資は自己判断で☆