日遊協西村会長の発言 何が問題なのかを捕捉・解説します
昨日書いた話の捕捉なんですけど、イマイチ分かりにくかったので捕捉を書いてみます。
https://blog.epachinko.jp/?p=46641問題のツイート
今回取り上げるツイートは、日本遊技関連事業協会の西村会長による下記発言についてです。日遊協の名前を出したアカウントですから、公式な発言として取り上げます。
1.主語の大きさ
「世間の声」とはいくらなんでも主語が大きい。西村氏がどれだけ世間の声に精通してるのかは存じ上げませんが、主語の拡大は自説に力を持たせるべく使われがちな技法であり、突っ込まれやすいポイントです。
本当に世間の声なのか？ 根拠を示せるのか？
大きな主語はマスの意見を代弁した気になれますが、エビデンスを伴わないと何の力も持たない。むしろ根拠の薄弱さを露呈するだけに終わります。
団体の長なのですから、堂々と「私はこう思う」と主張なさってください。
2.政府批判
パチンコ業界は前回の参院選で「自民党候補者」を推しました。アレは全日遊連がやったことで日遊協は知らんという理屈もあるだろうし、業界内なら通るのかしら。
でも、全日遊連は唯一のホール団体（連合会）であり、都道府県遊協が加盟している。
そして都遊協には西村会長のエスパス日拓も加入しているのですから、安易な政府批判は業界の足並みを乱すことになりはしないか。
もちろん政府への要望は大いに出してほしいし、政治家に対してあらゆる提案を行ってほしい。
しかし、今回のツイートに要望や提案の要素は見当らず、「ああいうことをやっちゃイカンよね」という当てつけに過ぎません。
私的見解ならば個人のアカウントでやればいい話で、団体の長として政治性を帯びた発言をするなら、戦略を持ってやっていただきたい。
3.ゴールポスト
政府は緊急事態宣言の終了について、もともと「収束に向けて『努力』する」「自治体と密接に協議する」「諮問委員会の意見を重視する」としていたはずです。
ゴールポストを動かしたのではなく、最初から動くように設定してあります。
そもそも宣言の解除は都道府県知事が要請するものであり、政府が勝手に解除できるものではありません。
だからこそ、あの小池百合子も政府を批判していませんし、野党さえも延長に対して何も言わない。解除を要請していないのだから当り前でしょう。
それでも延長を批判するのなら、政府ではなく知事に対して行うのがスジでしょう。
裸の王様にならないでほしい
西村氏は聡明な方だと聞き及んでいますし、何の悪気もないのでしょう。今回の発言を批判する人も、周囲にいないはずです。
ツイッター結構。
clubhouseも結構。
広報・発信は大いに行うべし。
しかし会長、ネットの住人は貴方の味方ではありません。
その点だけは頭の片隅に入れてほしいなと思いました。