思わず言った「釣りはいらない」 大阪での感動的ランチ
谷町四丁目のホテルに泊まってました。お好み焼きでも食べようかと近くを訪ねたら、やってない。あるよね、あるある。
近場をぶらついたところ、メニューが目に止まった。
- 焼き立てハンバーグ
- 青ネギとエノキの豚ロース包み焼き
- サクサクエビフライ
- 国産若どりときのこの炊き込みご飯
これ絶対に美味いやつじゃん。ただ、店が怪しい。
バーを開いたけど料理が評判で居酒屋になり、昼は定食を始めた感じだろうか。うなぎの寝床のような店内は、カウンター6席ほど。
入店すると、いきなり店主から注文が多い。
「ランチのみです」「メインが出たあとは読書やスマホも使えません」「電話かかってきても出ないでもらいます」
わーお。
はやってない理由はこれか。回転率勝負だから仕方ないとはいえ、面食らうわ。
「メインが出るまでは携帯OKですから」
わーお。
おおお・・・(恍惚)
この〝雑〟な感じがもう最高。
注文してから手こねしたハンバーグは程よく焦げがあり、箸を入れた瞬間に肉汁があふれる。ソースは甘みを抑えたテリヤキか。
豚肉に包まれた青ネギは、旬のアスパラを思わせるほどみずみずしく、ロースの固さとバランスがいい。
エビフライは小ぶりなれど、具沢山のタルタルソースはおそらく自家製。コイツとハンバーグの肉汁をサラダに絡めれば最高のドレッシングになる。
全体的に甘めだなと思っていたら、サラダの横にピリ辛もやしナムルが隠されていた。
なにこれ。完璧。
そして、炊き込みご飯だけで金取れる。大阪って立ち食いそば屋で炊き込みご飯を売ってるんですけど、一段上。刻んだチクワとゴボウが味に深みを与えてます。おこげもあるからガス釜かなぁ。
味噌汁は、とうふ、わかめ、エノキ、長ねぎと、僕好みの具沢山味噌汁でした。書き忘れてましたが、先付けとして濃厚な冷奴も付きます。
秒で完食した。これで800円。
「食べ終わったらトレーを上にあげてなー」
わーお。
千円札を出し、「美味しかった。お釣り取っといて」と告げた。居酒屋ランチでダサさ極まってるし、面倒くさそうな店主だから受け取ってもらえなかったら恥ずかしいなと思ったけど、少し驚いて「おおきに、ありがとう」と言ってくれた。やっぱり恥ずかしいからそそくさと店を出た。
一階は本物の定食屋。二階にあるカレー屋が目印かなぁ。知らなきゃたどり着けない「こころ」というお店。店主のクセが強すぎて、人を選びまくるけど、もっと早く知ってたら毎日通ったな。
今まで大阪は苦手だったけど、改めた。良い街だ。