吉永みち子「ゼレンスキー大統領が国民を戦争に駆り立てている」
ワイド!スクランブルを見ていた。
作家の吉永みち子が、ウクライナ人政治学者のアンドリー氏に対して
「ゼレンスキー大統領は国民に対して、武器を与えたり、火焔瓶を作ろうと呼びかけたりしている。これは戦争を長引かせて死者を増やしてしまうのではないか」
的なことを言ってた。
これに対してアンドリー氏は、
「ゼレンスキーは元々ハト派(穏健派)。彼が国民に抗戦を命じているのではなく、国民が団結して大統領を動かしてる。もちろん、参戦したくない人はしなくていいんです」
と返していたけど、その表情は不快感に満ちていたな。
今、ゼレンスキー大統領の支持率は90%を超えている。リベラルの大好きな「市民の声」そのものですよ。なのに、悪辣なゼレンスキーが国民へ戦争を強要してるかのように主張する吉永みち子へは、違和感しか覚えません。きっと彼女は、そういうフレームでしか戦争を、政治を、統治を、見ることができないんじゃなかろうか。
吉永みち子だけでなく、今、平和主義を唱えていた人達が醜態を晒しています。彼ら、彼女らは概念としての〝守るべき国家〟がない。だから命を守るために停戦と軽く言ってしまう。停戦した後、何十年も続くであろう言論統制や虐殺、独裁政治について思いが至らない。
ゼレンスキーを批判してる人達は、自分の心を守りたいんだよね。戦争報道を見て、殺されていくウクライナ人を見て、自分の心の痛みに耐えられない。完全に被害者意識だ。かといってロシアとの停戦協議がまとまるとも思えないから、弱い立場のゼレンスキーがさっさと降伏すれば自分の心は痛くならずに済むと、無意識に考えてしまう。プーチンこそが憎むべき加害者なのに、ゼレンスキーが「私の心の加害者」になってしまった。
バカなことを言っちゃいけない。ウクライナの未来を決めるのはウクライナ人です。日本のひ弱な左翼じゃない。抗戦か降伏かを決められるのは、民主的な選挙で選ばれたウクライナの代表、すなわちゼレンスキー大統領なんだよ。