影裏 読書感想文2 ネタバレあり

公開日: : オタク, 個人ネタ Comment(0)

趣味の合う気心知れた友人である日浅。主人公は「わたし」だが、物語は日浅を中心に回る。

快活でケレン味ある好青年であるはずの彼の人間像は、周りの状況から、あるいは本人の行動から、徐々に黒済んでいく。

大規模な崩壊に感慨を見出してしまう日浅。影裏は物語の最後において、ついに彼の存在そのものを崩壊せしめる。ここに作品の美学が込められていた。

釣りの描写は美しき岩手の自然を十分に表現した。震災を挟んでなお、日浅の転落を経てもなお、美しさを保つ。冒頭と結びにおいて自然の美しさは変わらないが、それゆえ日浅の「崩壊」を際立たせた。 

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性的マイノリティーをぶっ込んできたために話のベクトルがとっ散らかった印象はあるものの、読めぬ漢字によるテンポの遅さ以外は、言われるほど悪くないように思う。

特に、津波の先頭を顎先に受ける日浅の描写は鮮烈な印象を残した。ノルマに追われ知人友人へ見境なく契約を乞い願う姿もまた、黒ずむ人間のありがちな姿もまた、やるせなさと共に胸へ刻まれた。

影裏を読み、強い欲求の芽生えを感じる。すなわち、小説を書きたい。文字を綴りたい。再び世界を、作りたいと思った。

取り急ぎ、ダイソーで履歴書を買ってきた。思い浮かんだ話の登場人物について、全員分の履歴書を書いてみる。

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  • 管理人・吉田圭志(PN.ボンペイ吉田)
    いいパチンコ有限責任事業組合代表。

    90%が5年で潰れるといわれるパチンコ業界の個人事業において、新台レポートのみの単品商売を10年続け、2016年に黒字のまま無事卒業。

    元ヒキコモリ&ニートでありながら、最も古い個人日記・ブログを運営しつつ、都道府県遊協におけるセミナーで「日本一講師として呼ばれた男」に輝いた(2012年、2013年)

    趣味はパチンコ。ブログ。株式投資。ゴルフ練習。野球観戦。ロングドライブ。




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